タイトルのＧＳＧとは、ジェンダー（gender）、セクシュアリティ（sexuality）、遺伝子（gene）の頭文字をただくっつけたものです。ＧＧＳでもＳＧＧでもよかったんだけど、ＡＢＢＡみたいにしたかったのでした（そして、本当は最後のＧは、ＡＢＢＡの後ろのＢみたいにひっくり返したかったんだけど、表記できないのでありました）。

　なぜＧＳＧを選んだのか？　それはとても近いところにありながら、そして、誰にとってもかかわりのあることでありながらも、あまり揃って議論されることが少ない３つだからです。そして、ＧＳＧを三面鏡にたとえて、ある事象のＧＳＧを映してみようというわけです（ＧＳだけかもしれないし、Ｓだけのこともあるかもしれませんが）。

　例えば、レズビアンの人々にとって、同性愛遺伝子を探すという研究はどう映っているのだろう？
　探してほしい人、探してほしくない人がいるでしょう。
　そう思うのにはどういう気持ちがあるのでしょうか？
　じゃあ、男性のゲイはどうなのか？
　そして、そういう気持ちにさせている私たちの社会って、いったいどういう社会なんでしょうか？
　もちろん、すぐに答えが出ることではないけれど。

　人はどんな未来を避けたいと思って価値をつくりだすのか、そこに先端医療技術はどう介在するのか、そして、避けられようとしている状況のなかに潜む「旨味」を探すお手伝いをしたいと思っています。